2008年4月25日金曜日

さっぽろライラックまつり 1700本 川下公園も「見事」(04/24 13:40)

札幌・大通公園の初夏の風物詩「さっぽろライラックまつり」(札幌市などでつくる実行委員会主催)は今年、五十回の節目を迎え、会場に白石区の川下公園を加える。大通公園で五月二十一日から二十五日まで、川下公園では六月一日にイベントを行う。実行委は「今まで来たことがない人にも足を運んでほしい」と集客アップに期待している。
 川下公園には大通公園会場(四丁目-七丁目)の約百三十本を大きく上回る二百種類、約千七百本のライラックが植えられている。当日は押し花の講習会や白石区の中学生によるブラスバンドの演奏を行い、これまで川下公園のライラックを目にしたことのない市民や観光客に楽しんでもらう。
 まつりは六月一日だけだが、七、八日には公園職員が園内を案内する「ライラックツアー」を実施する。
 大通公園でも五十回を記念し、多彩なイベントを行う。六丁目には、七月の北海道洞爺湖サミットを記念し、「サミットカフェ」を開設。日本なら揚げパン、ロシアならピロシキというように参加国ゆかりの軽食を提供する。
 また、六丁目の野外ステージでは、ヒップホップなどのストリートダンスのコンテスト「ストリートパッション2008」を初めて開催する。
 今年は平年より気温が高めに推移し、市内の一部ではライラックが開花しているが、市の担当者は「ライラックは一カ月以上にわたって楽しめる花。まつり期間中も問題なく楽しめます」と話している。
 イベントの詳細を紹介したパンフレットは、大型連休明けに市役所や区役所などで無料配布される。問い合わせは市観光企画課(電)211・2376へ。(本庄彩芳)

(北海道新聞より引用)

2008年4月15日火曜日

金滴酒造が再生法申請 負債6億円 1906年創業の老舗 新十津川

酒造会社の金滴酒造(空知管内新十津川町、猪股栄三社長)は十五日までに、札幌地裁に民事再生法の適用を申請した。東京商工リサーチ旭川支店によると、負債総額は約六億円。
 同支店によると、同社は一九〇六年(明治三十九年)に新十津川酒造として創業。道産の酒米と町内を流れる徳富川の伏流水を原料に年間三百キロリットルの日本酒を生産。約百三十種の日本酒を出荷していた。従業員は十人。
 ピークの八三年には約三億円の売り上げがあったが、日本酒人気の低迷で業績は悪化。末広屋電機(滝川)の傘下で、資金援助を受けながら経営改善を図ってきた。二〇〇七年九月期の売上高は約一億九千八百万円で、約七千万円の債務超過に陥っていた。

(北海道新聞より引用)

2008年4月4日金曜日

絶滅チョウザメを自然界に戻そう! 北大水産科学研究院グループ 人工ふ化に挑戦中

絶滅種をよみがえらせ夢のキャビア生産へ-。北大大学院水産科学研究院(函館市)の研究グループが、道内の河川で昭和初期まで生息し、現在は河川での絶滅種に指定されているミカドチョウザメの人工ふ化に挑戦している。同大の施設内で飼育中の雌一匹が五月にも産卵予定で、成功すれば国内初。卵は粒が大きく、キャビアは最高級という。同グループの足立伸次教授は「一匹でも多く自然界に戻し、長年のロマンを実現させたい」と意気込んでいる。(函館報道部 渡辺淳一郎)
 同大七飯淡水実験所(渡島管内七飯町)の直径五メートル、深さ一メートルの飼育用円形水槽で、推定六-三十歳の雌雄六匹が悠々と泳ぐ。体色は茶。どう猛なイメージと裏腹に動きはゆったりしており、小さな丸い目や口元のひげがかわいい。背のあたりを触ってみるとぬるっとした。
 道自然環境課によると、一九三五年(昭和十年)ごろまで石狩川、天塩川などの道内河川や沿岸に生息。産卵のため川に上ったときなどに漁獲され、札幌の魚市場で取引されたほか、肉や卵を煮て食べるアイヌ民族もいたという。
 しかし、河川改修の影響などで激減。北海道レッドデータブックで二〇〇一年、環境省のレッドリストで〇七年、河川での絶滅種に指定された。現在、北海道やサハリンの沿岸でわずかに生息しているが、海域でも絶滅の可能性がある。国内で飼育されているのは、主に一九九〇年代に定置網などで混獲された同実験所の六匹と、茨城県の水族館の一匹だけ。
 産卵予定の雌は体長一・七メートル、体重三八キロで、推定三十歳。三月初め、卵が直径三・九ミリに育ち産卵できることを確認した。飼育に利用している付近の川の水温が、産卵に適した十度以上になる四月末をめどに、ホルモン注射を打ち卵を採取、雄の精子を取り出し人工授精させる計画だ。
 研究グループは昨年五月、別種のダウリアチョウザメの人工ふ化に国内で初めて成功。ホルモン注射でも産卵しない一抹の不安もあるが、足立教授は「経験を生かして水温管理を徹底し、万全を期したい」と話す。
 国内では胆振管内白老町などで、ベステル種の養殖が行われているが、キャビア生産は少量だ。今回のふ化が成功し、順調に成長すれば十年後に生産可能となる見込みで、ある函館市内の飲食店経営者は「最高級の道産キャビアであれば、ぜひ使ってみたい」と言う。
 足立教授は「将来は河川に放流し、自然繁殖を目指したい」と目を輝かせている。

(北海道新聞より引用)