国土交通省北海道開発局(札幌市)発注の公共工事をめぐる官製談合事件で、札幌地検特別刑事部は十五日までに、談合を主導したとして競売入札妨害の疑いで、国交省北海道局長(58)と開発局石狩川開発建設部(札幌市)の元幹部で、現在は建設会社役員の二人を近く逮捕する方針を固めたもようだ。
札幌地検は既に関係者から任意で聴取を始めており、元幹部らは談合の事実関係を認めているもようだ。札幌地検は、逮捕とともに国交省など関係先の強制捜査にも着手するとみられる。
開発局発注の工事をめぐっては、札幌地検が五月、別の工事で談合を主導したとして、元農業水産部長ら三人を逮捕、起訴している。
別の部署で談合があった疑いが浮上したことで、“官製談合体質”があらためて浮き彫りとなった上、国交省の現職局長の逮捕という異常事態に発展する。
関係者によると談合があったのは石狩川開発建設部が発注し二〇〇五年に実施された二件の石狩川改修工事の指名競争入札。北海道局長は当時、石狩川開発建設部長を務めており、特定の業者に落札させる目的で談合した疑いがもたれている。
建設会社役員の二人は石狩川開発建設部で、部長と次長だったことがある。
同開発局の農業水産部をめぐる官製談合事件では元同部長の森繁被告(57)ら三人が談合罪で起訴され、同部OBで談合の連絡役だった元建設会社役員ら四人が略式起訴された。
国土交通省北海道局長は十四日、北海道新聞の取材に対し、自らの官製談合へのかかわりについて「そういう疑いがうわさされていることは間接的に聞いているが、身に覚えがない。予定価格を漏らしたことはない」などと関与を否定した。
北海道新聞より引用
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